デュッセルドルフのユースホステル

イメージ 1

デュッセルドルフライン河辺の街である。日本企業の進出でも知られるが、自然と都市とが不思議に調和したなかなかよい街だ。ユースホステルは写真の土手に面した家並みに沿った道の果てにある。(土手に散在するのは放牧中の本物の羊です!!!)その道を何度も荷物をガラガラとひきながら通ったものだ。初めてこのユースを利用したときは、雑然とした鉄道駅に到着して右も左もわけがわからず、タクシーに乗った。「ユースまで」といいながら、「ユースホステルに泊まるのにタクシー使う人なんて珍しいでしょう」、と聞いたら、「いや、よく利用する人がいるのでよく知っています」とのことだった。路面電車で行ける所なので、以後は、景色を楽しみながら路面電車と徒歩で通った。土手沿いの道の公衆電話ボックスからラインを眺めながら日本に電話したりしたこともあった。ライン河に架かる橋を越えると停留所だ。

長期滞在の留学をする以前に、ドイツまで研究テーマを抱えて、調査旅行に繰り出した事があった。デュッセルドルフシューマン研究所も訪ねた。研究所はライン河の近くだった。ちょうど橋を渡って反対側の河辺にユースホステルがあったので、宿は迷わずそこにした。1泊朝食つきで1200円くらいなものだった。男性のフロアー、女性のフロアーなど別れている。私は女性の6人部屋。2段ベットが3つ、広い正方形の部屋の3側面に設置されている。もう1側面は窓だ。

消灯時間になり、みなベットへ。しばらくして外の話し声やら車の音、その他外気の音が気になったし、防犯のことも考えて私は窓を閉めた。しばらくすると誰かが開けた。次の朝、昨日の晩、窓を閉めたのは誰?ということになった。わたしだけど・・と答えると、暑いし、空気が悪くなるから窓はあけておいてね、と言われた。

これはこのときだけかと思ったが、冷房が家庭に普及していないドイツでは一般に窓を開けて寝る。別な街で講習会に参加して二人部屋だったとき、やはりルームメイトが、私が窓を閉めるのを不思議がっていた。確かにドイツの住居の窓は上の方だけが斜めに開くような造りになっていて、ただがらんと開けるよりは防犯上も比較的安全だ。

現在、私は風邪6日目。いつも3日目くらいに一度楽になって、そのあと最後に気管枝のほうに来る。今回もそうで、昨日あたりから苦しい・・・。風邪なんて、1年9ヶ月くらいひいていなかったのに、と我が家でつぶやくと、「僕なんてもう5年はひいてないぞ」と父の声。ふう・・。「夜、窓を開けて寝ていないだろうな」、と聞かれてぎくり。あまりの暑さに最近、枕元の窓を開けたまま寝ていた。父曰く、夜の外気は風邪をひきやすいのだそうだ。そうなのか・・・。就寝時の窓開けにちなんで、こうしてまたドイツのことを思い出した。