2005-01-01から1年間の記事一覧

戦火からの復活ドレスデン

旧東ドイツのドレスデンには聖母教会というこの街のシンボル的な教会があります。戦争で爆撃を受けて破壊されたこの教会を、市民たちは世界に再建(修復)への協力をよびかけました。今年2005年にそれが完成したというニュースもテレビで放映されました。以…

アルプスのすみれ

最近、自転車で少しずつ年賀状を出しに郵便局へ行くと、商店街の側に出た花の露店にいろいろな色の鉢植えのシクラメンが並んで売られています。 ドイツではシクラメンのことを「アルペン・ファイルヒェン(Alpenveilchen)」といいます。直訳するとアルペンは…

コメントの投稿方法です

viaggioyumiのブログにご訪問いただきありがとうございます。 このブログにコメントを入れようとしても入らないとのお問い合わせを今までに何件か受けました。クリスマス休暇の余暇をぬってようやく方法を研究しました。私が試してみた結果として、このブロ…

ドイツのクリスマスのこと

留学中の思い出を随分たくさん写真と共にご紹介してきました。そろそろねたも尽きてきたので、このブログも終わりにしようかと思いつつ、まだクリスマスのことを書いていませんでしたので、今日はクリスマス・イヴにちなんで、ドイツのクリスマスの事を一言。…

薔薇と猫

昨日、楽団の皆さんからいただいた花束に、美しいローズ色の薔薇がたくさん。野の薔薇のように葉っぱもとげもたくさんついたまま、野性的な魅力いっぱいの花瓶となった。四苦八苦して花瓶に収めたが、子猫が一匹、接近を試みている。 そこで一句。 年の瀬に…

ベートーヴェンの第九と年の瀬

空気も澄みきって、冷たい冬の到来です。 師走の風物詩、ベートーヴェンの第九。アルトのソリストとして参加した第9演奏会も昨日終わりました。今まで第九は合唱もソロも歌ったことがありませんでしたので、これが初めての第九でした。でも私の手元にあった…

ラベンダーの防虫剤

ドイツの私の住んでいた部屋の大家さん、70歳のおばあちゃん一家は、洋服ダンスの中にラベンダーの防虫剤を入れていました。ラベンダーそのものに防虫効果があるなんて知らなかった私は、ドイツの防虫剤売り場に足を運んでみてびっくりしました。日本ではそ…

めざせウィーン世紀末

ベルクの1909-10年作曲の「4つの歌」op.2を昨日の演奏会で歌いました。 10日ほど前だったか、「すかっぱれ」のある日のこと。(スカッ晴れ:この言葉は野球の長嶋監督のお嬢さんがはじめてテレビに出た頃、ニュース番組で使った言葉です。放送用語にはあり得…

収穫感謝祭Thanks Giving Dayの食卓に

11月23日はアメリカでThanks Giving Dayという収穫感謝祭の祝日です。今日はアメリカのペンシルバニア州出身の日本にご滞在のご家庭で、素敵な食卓にご招待いただきました。(ベンシルバニアにはドイツと似た風景、街並みがあり、ドイツからアメリカに来た多…

私はこんなところに住んでいました

シュトゥットガルト留学中の私の住まいはこんな交差点へ目と鼻の先のお家でした。トラムが走っていたので、写真にもその架線が見えます。この交差点にはこの地区の区役所もあり、なぜか日焼けサロンもあって、近くにはパン屋もスーパーも四軒づつくらい、お…

秋2005

秋も深まり、紅葉も大詰となって来たようです。 ブログもちょっと模様替えしました。背景はさわやかな冬の空をイメージしました。冬のヨーロッパの空を希望にあふれて飛んだときの気持ちを思い出し、心を新たにしているところです。 私は今月は2つの原稿を仕…

猫のいる風景

猫のいる風景、といっても家の中。 秋も深まり肌寒くなってきた今日、我が家の居間では、紀宮様ご成婚のテレビ番組のもと、ホットカーペットの上で、三毛猫4匹と茶白猫1匹、合計5匹の猫がめいめいに好きなように横たわっている。 世の中こんな平和でいいのだ…

絵になる風景

不思議だけれどヨーロッパに行くと、思わずシャッターを切りたくなる風景を目にする事が多い。日本ではあまりそういうことが起こらないのは、自分に見慣れた風景だからだろうか・・・。空気が乾燥していて青い空も日本よりクリアに見えるし、建物が歴史的で、私…

続:アンデルセン童話

秋晴れの空の下、非常勤勤務をよいことに今日はオフ!! 自転車散歩で、ついに多忙を押して図書館へ。(児童図書館でなくもうちょっと遠い市立図書館まで。)もちろんめざすはアンデルセン。 アンデルセンの童話は、ドイツのグリム童話と違って、アンデルセン…

アンデルセンの生誕200年

髪を切ってからというもの、なぜか身辺があわただしくなった。なぜだか忙しい。睡眠と食事の時間はとっているし、こうしてブログを書くひと時はあるとはいえ、一端、仕事になるとトイレにいくのも水を飲むのもままならないほどだったりする。 ふと、赤い靴を…

七五三と誕生日

11月3日文化の日。私の誕生日でもある。 ちょっと早いが、街で「七五三」を祝う家族がたくさん目に付いた。かわいい袴姿の坊やや、お振袖にぞうり姿のお嬢ちゃまたちがそぞろ歩く姿は、本当にかわいい。 ・・・私の3歳の時の「七五三」の逸話・・・ なぜかシ…

薔薇:虚構と現実

オペラは舞台芸術。舞台は虚構の世界をお客様に提供するところ。私も幾ばくかの務めを果たした。 舞台に出演した日、楽屋に届けられた、応援して下さる方々からの沢山の花束のなかに、長い茎を持つ小さな薔薇の束があった。演出助手の方から出演者それぞれへ…

カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ (1714-1788)

先日、私はバッハの次男カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの作品の演奏を聴きました。 大バッハの次男で、晩年はハンブルクでテレマンの後任として教会総監督をつとめ、やはり「大バッハ」と慕われた彼は、その前に1740年からプロイセン王国のベルリン…

日本にある欧米の伝統

白金台にある明治学院大学には、関東大震災も戦争も耐え抜いたという歴史的なチャペルがある。豪華絢爛ではなく、静かな趣のあるチャペルだ。アメリカ出身のヴォーリーズと言う人が建てた。どこか私が住んでいたドイツの街角にある小さな田舎の教会のようで…

変身の結果。ついに出てこなかった?!

ドイツで知り合った日本人家庭の小学校4年生になったまいちゃんが、やはりすでにドイツから帰国していて、そのお母さんと一緒に、先日のオペラ公演を観に来てくれていた。 すべてが終わり、一通りカーテンコールが終わったとき、まいちゃんはお母さんに言っ…

メルセデスさんとのご縁

実は、私の本当のオペラ初出演は、先の記事に書いたものに遡り、音大3年生の学園祭における日本語版カルメンのメルセデス役だった。これは学生同士で作り上げたもので、それなりに皆、熱演で好評だった。私はやがてメルセデス・ベンツの本拠地に留学すること…

洗面器の割れたホームベースに

昨年、留学を終えて帰国してからリサイタルやコンサート出演はあったけれど、オペラ出演は今度が初めてだ。奇しくもその会場は、ささやかながら私がかつてオペラ・デビューしたホールだ。 その私のオペラ・デビュー公演の指揮者はまだ若いイタリア人だった。…

明かりの灯ったふもとの街

ノイシュヴァンシュタイン城の内部を見学して、徒歩で下界まで降りてくると、もう夕暮れ真近だった。写真は明かりの灯り始めたふもとのホーエンシュヴァンガウの街だ。どこかスイスの田舎街(いったことはないけれど)みたいだった。そういえばフュッセンか…

ルートヴィヒ2世の幼少時代

ノイシュヴァンシュタイン城を作ったバイエルン公国の王様ルートヴィヒ2世は、子供のころお父さんのお城で育った。黄色いお城だ。これがホーエンシュヴァンガウの街にあるので、ノイシュヴァンシュタイン城まで上る前に観光できる。写真の庭には白鳥の口から…

雨に煙るノイシュヴァンシュタイン城

フュッセンの駅からは観光バスのように大きなシャトルバスで、お城のふもとの街ホーエンシュヴァンガウまで移動する。バスを降り立つと、この写真のように観光用の馬車、その背後の山の中腹には、雨に煙ってノイシュヴァンシュタイン城の白いシルエットが見…

特別切符でノイシュヴァンシュタイン城へ

10月3日は東西ドイツの統一記念日としてまだ歴史の浅い祝日だ。 前日の夜、部屋でインターネットを見ていて、ドイツ鉄道の広告を見つけた。ドイツ統一記念日のこの日だけ、どこまで行っても日帰りで25ユーロという特別乗車券が使えるという。予約はインター…

日本画家、鈴木皐雲 (1900~1948) のこと

私の母方の祖父は日本画の画家で、雅号を鈴木皐雲(すずき・こううん)といった。気質の穏かな静かな人だったが、47歳のとき脳溢血で倒れ、その日のうちに亡くなったそうだ。だから私は祖父に会ったことがない。祖母の家には羽織袴姿の祖父の写真がいつも飾…

シーザーさん、よろしく

フォロ・ロマーノの遺跡を背後にした場所に、ジュリアス・シーザーの像がありました。そばにいた英語で話していたカップルにシャッターをお願いして私も記念撮影。真っ黒な髪は熱を吸収して大層熱くなり、帽子を持っていなかった私は、バックに入っていたハン…

古代ローマ遺跡「フォロ・ロマーノ」

「フォロ・ロマーノ」は古代ローマの都市の中央にあった大広場で、商業、裁判、市民集会の場となっていた。ドイツの文豪ゲーテもかつてイタリア旅行の折、ローマで大いにインスピレーションを得た。現在もガイドブックを手にした国際色豊かな観光客が散策して…

ジュリアス・シーザーの最期

飛行機のマイルがたまって、ローマへの航空券を手にし、ドイツからふらりとローマへ2、3日の旅に出かけた。ドイツからイタリアはとても近い。午前中の用事を済ませて帰宅、着替えて荷物を持って出発!夕方にはローマに着いてしまう。まるで国内旅行の感覚だ…