#その他人文科学

鐘の音

2011年の3.11の日から2年を迎えた。 テレビで大槌町のお寺(江岸寺)の様子が紹介されていた。 お寺といっても、津波と火災で本堂も鐘もなくなってしまって、今はプレハブだ。 そこに奈良の薬師寺から、人々からの寄付によりこのお寺のために再現された鐘が…

写真に撮らなかった風景

夜のグラーベン通りをシュテファン広場を背にして歩いていると、あまりカラフルではなく、むしろ普通の電球の色にほぼ統一された、美しいイルミネーション飾りを見上げて、とても優雅な気分になった。ふとお店の並びが途切れて、右に入る小道があった。そこ…

出迎えてくれた教会

日本から一人旅につき、荷物を持っての移動が出来るだけ楽な道筋を考える。ウィーンの空港から宿まで、電車、地下鉄を乗り継いで、最寄駅まで一番リーズナブルに行けるのだが、問題は乗り換え時にエスカレーターがない場合があり、階段に出くわしてしまうこ…

バラの変貌

5月に華やかに咲いてくれた自称「ワーグナーローズ」が、今、また次の季節を迎えています。 今まで春と秋に咲いたことはありましたが、こんなにすぐに、また新たな芽を出して、つぼみと花をつけてくれるとは、驚きました。 これには少々わけ?もありました。…

アンゲリカ・カウフマン自画像との再会

先日、六本木の国立新美術館で開催中の大エルミタージュ美術館展を観に行きました。副題が「世紀の顔・西欧絵画の400年」となっており、16世紀のルネサンスから20世紀までのヨーロッパ絵画の歴史を追うような、興味深い展覧会でした。何よりも、いつ…

薔薇:虚構と現実

オペラは舞台芸術。舞台は虚構の世界をお客様に提供するところ。私も幾ばくかの務めを果たした。 舞台に出演した日、楽屋に届けられた、応援して下さる方々からの沢山の花束のなかに、長い茎を持つ小さな薔薇の束があった。演出助手の方から出演者それぞれへ…

過去、現在、未来

このブログには現在の出来事ではなく、思い出を綴っているけれども、それらは何かしら現在につながっているからこそ、私の記憶に蘇ってきた事柄である。 その日の出来事も、それを振り返る夜にはすでに過去のことになっているから、その意味では毎日つける日…