2007-01-01から1年間の記事一覧

ムンクの色彩

ムンク展。 色が鮮やかですばらしい。 いつだったか流行にもなったムンクの「叫び」、として知っていたのとは違う、鮮やかな陽光の世界もあることを知った。そして、出口近くのショップに並ぶどの絵葉書を見ても、オリジナルで見た色と違うので、とてもその…

メサイアとお月さま

私の大好きなバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏会。今回は調布市グリーンホール開館30周年を記念しての催しで、ヘンデルのメサイア。素晴らしい演奏で、大盛会だった。この曲ではソプラノのソロは、大抵白い衣装で登場し、天使のような存在だ。今回は、チ…

お祝いの花アマリリス

最近、アマリリスの球根の鉢植えが、500円玉とちょっとくらいのお値段で売られていたので、箱に入ってたくさん積み上げられた中から、ひとつ買ってきた。近いうちに芽が出て来るそうで楽しみにしているが、今のところまだ何も出てこない。 アマリリス、ねぎ…

シューベルティアーデ

これがオーストリアのシュヴァルツェンベルク、シューベルティアーデの中心的開催場所となっているアンゲリカ・カウフマン・ホールです。スイス生れでこの地に暮らし、アトリエを持って絵を描き、晩年はローマに行って没した、という女流画家の名を冠した木…

心洗われる緑

ホールの真向かいはこんな風景です。曇天とはいえ、緑に心洗われるようです。その上、これから美しい歌曲の演奏が聴けるというのです。なんと幸せなことでしょう。

夕暮れの教会墓地にて

夕暮れの教会墓地に、太陽の光が向こうからうっすらと射しています。シュヴァルツェンベルクのシューベルティアーデ夜の部の開演はもうすぐです。そろそろホールの方へ歩いていきましょう。

シュヴァルツェンベルクの木の下で

オーストリアの小さな村シュヴァルツェンベルク。この街にはへルマン・プライが創始したシューベルティアーデというリートと室内楽の音楽祭が何十年と根付いている。電車の便はないから、地元のバスに乗る。今をときめくスター歌手のうち、リートも歌おうとい…

雲浮かぶ街ヴェルグル

ミュンヘンから南へ電車で1時間。車両はすでにドイチェ・バーンではなく、トレン・イタリア、ヴェローナ行き。そんな電車に乗って到着したチロル地方の小さな街ヴェルグル。ここで1週間のマスタークラス「ドイツリートとオペラ」に参加した。 講師は20世紀を…

イン河の橋から

イン河に架かる橋というのが街名となっている、オーストリアのインスブルックInnsbruckにて、そのイン河に架かる橋から景色を眺めるとこのように見えます。これが街の中心地からの眺めとは。こんなところで日常を暮らす人もいるのです。 私は昨年、ドイツ留…

ブレゲンツのネックレス

旅の間に、いつも小さなペンダントトップを付け替えながら使っていた、シルバーのネックレスの留め金部分が壊れてしまいました。そのときは、チロルの田舎にいましたし、毎日、マスタークラスで歌のレッスンを受けたり、聴講したりで、お買い物には、自分の…

秋の自転車日和

今日は秋晴れの心地よい日でした。朝から今日は自転車日和!、と思いながら、家を出たのはすでに午後4時。それでも1時間ちょっとのサイクリングを楽しめました。傾いた太陽が私を草の上に映し出してくれました。 ドイツ語のお手紙をE-Mailで書いて、それが終…

エアランゲンのユグノー噴水

エアランゲンのお城は、オランジェリーなどもあった裕福なものでした。(オランジェリーとは、南国の植物を栽培する温室のことです。北方に位置するヨーロッパの国々にとって、自然ではそこに育たないはずのオレンジやその他の南方の植物のある温室を持つこ…

エアランゲンの街の教会

リュッケルトの記事に紹介したエアランゲンの街の教会です。バッハのヨハネ受難曲(演出付)の稽古と本番で日参しました。

フランケンが生んだ文筆家リュッケルト

ドイツ、フランケン地方が生んだ詩人、文筆家、翻訳家に、この地方の北部の街、シュヴァインフェルト生まれのフリードリヒ・リュッケルト(1788-1866)がいます。ドイツリートを知る人にはおなじみの詩人です。例えば、シューマンの「献呈」もリュッケルトの…

フランケン地方のこと

ドイツのフランケン地方は、バイエルン州、バーデン・ヴュルッテンベルク州の北部、テューリンゲン州の南西部などを含む一地方です。このフランケン地方は、歴史的な東フランク王国の中の公国のひとつで、一番東部に属した部分です。フランク地方方言もあり…

SieとDuとdu

ドイツ語で二人称の呼び方には、 1.あらたまったSie 2. 親しい間柄でのdu (手紙文ではDu) があります。 あるとき、ウィーン人の声楽仲間(同年代の女性)からメールが来たとき、私のことを大文字のDuで書いてありました。そのとき、初めてそんな書き方を知…

ロマンシュ語はスイス公用語の一つ

スイスの公用語は、フランス語、イタリア語、ドイツ語、そしてロマンシュ語の4つです。 ラテン語から派生した言語を広くロマンス語族といったりしますが、ロマンシュ語は、その中で、レト・ロマンス語族に属する言葉です。ドイツでは、このロマンシュ語(Ru…

そしてシューマン夫妻のお墓も

作曲家で、文筆家、指揮者でもあったロベルト・シューマンと、当時の国際的ピアニスト、クラーラ・シューマンもこのボンのフリードホーフに眠っています。写真の縦に立っている部分はロベルトを記念する墓石、下の花壇に置かれている小さな墓石は、ロベルトよ…

マティルデ・ヴェーゼンドンクの思い出

ワーグナーと恋心を通わせ、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」の作曲にもインスピレーションを与えたといわれている女性、マティルデ・ヴェーゼンドンクは、ヴェーゼンドンク夫人でした。だからヴェーゼンドンク家のお墓に彼女も眠っています。銅像の下…

ベートーヴェン母の墓

ボンの古い墓地フリードホーフには、作曲家シューマン夫妻のお墓や、マティルデ・ヴェーゼンドンクのお墓があります。それから、ベートーヴェンのお母さんのお墓もあります。石には、丁寧な碑文が刻まれています。お母さんがいなければ(もちろんお父さんも…

ベートーヴェンの生家

ベートーヴェンはドイツのボンで生まれました。 ベートーヴェンの祖父はベルギーのメッヘルン出身の音楽家でした。このお話を私は、ベルギーの方がメッヘルンの街を案内して下さったとき、街角に普通の小さなお家のように建っていたカリヨン学校の前を歩きな…

メーデーは祝日でした

今日は、はや5月1日。メーデーです。ドイツはもちろん、ヨーロッパではこの日は祝日でした。

ヌシャテルのおばあさん

夏の思い出より。 スイスの民宿でのバカンス中に私を待っていてくれた、ドイツ留学時代にお世話になったおばさまに、「明日、朝、7時**分の電車で、そっちに向かいますから午後15時**分には駅につきます。」そんな電話を出発前日にミュンヘン駅前でかけて、…

音楽の都ヴェネツィア

昨日、ヴェネツィア楽派のバロック声楽曲の演奏会を聴かせていただく機会がありました。古楽アンサンブルと歌での演奏会、とても楽しみました。誰もが受験の課題曲で勉強したようなイタリア古典歌曲は、もともとは通奏低音がついていて、チェロとチェンバロ…

旅をする幸せ

今日は、秋の演奏会に向け、選曲をしながら練習をしていました。いままで勉強してきたレパートリーをさらっていると、その曲を勉強したときのこと、空気感などが、懐かしく蘇ってきます。でもそこに、今の自分だからこそできるテクニック、そして何よりも、…

猫語はできますか

留学から帰って以来、ドイツ語での意思疎通のお手伝いを頼まれる事がよくあります。今日もそんな用件で電話が鳴りました。 それにしても今や、6匹の猫と暮らす身。そろそろ「猫語はできますか?」と依頼が来るのではないか、と思う今日この頃です。 実際、猫…

デンマークの豚、日本で

まだ行ったことのない、私の憧れの国のひとつデンマーク。 そのデンマーク産のものに、意外と身近で接していることには気づかないものです。 ロンドン、パリ、ミラノ、ニューヨークでもない、何となく遠いイメージの国デンマークからの輸入品に、日本でも簡…

オペラ発祥の地フィレンツェ

夏のフィレンツェは、石だたみ、石造りの建物と、すべて石づくしの街で、まるで石焼オーブンの中にいるかのような暑さでした。冬、年末年始のフィレンツェは、ドイツから行った身には暖かく感じられ、芸術鑑賞に冬休みを費やそうという観光客が、のんびりと…

ドイツと地続きの北欧

私は北欧には行ったことがありません。でもワイマールのマスタークラスで、もう少しでデンマークとの国境という街の出身だと語るソプラノ歌手と知り合ったとき、ドイツも北に行くと、北欧につながっているのだな、とあらためて実感しました。 ワーグナーの「…