2008-01-01から1年間の記事一覧

シラーとゲーテの文通

ワイマールの街は、歴史上、ドイツの文化の中心地であった。ゲーテやシラーが住み、音楽家ではリストもここに居を構えた。 ゲーテがワイマールにいて、シラーが今の電車で30分ほどのイェーナにいたころ、二人は毎日のように文通で手紙を交わしていた。その様…

牛のかくれんぼ

11月のある日、近所の牧場まで自転車で散歩に出かけた。 広場は子供連れなどたくさんの人で賑わって、牛たちもそこに集まっていた。私はカメラをもって少しその場を離れ、遠くからそんな様子を眺めたりしていた。 そのうちにカメラを構えている私のほうへと…

黄金の屋根からカール・レーヴェへ

写真はハプスブルク家のマクシミリアン1世が作ったインスブルックの観光名所である「黄金の屋根」。昨年の夏に撮影したもの。 この秋、カール・レーヴェ・ガラコンサートに出演させていただくことになっている。私が選んだ曲は、カール・レーヴェ作曲の「鷹…

インスブルック白十字館

インスブルックの白十字館の入り口は、路地のアーケードの下にある。並びにはスワロフスキーの店舗やマクドナルドなど新旧入り交ざっている。正面には「白十字館 1465年(Gasthof Weisses Kreuz Anno 1465)」と書かれている。そう、インスブルックではイタ…

インスブルック~モーツァルトと私の足跡~

昨年の夏のこと。過去の記事「雲浮かぶ街ヴェルグル」に書いた、チロルの小さな街でのマスタークラスに参加したあと、同じチロル地方の中心都市インスブルックを訪ねた。宿はインターネットで手ごろなお値段で泊まれるところを探しておいた。たまたま見つけ…

氷河の見えるベルニナ線

観光ブームで度々テレビにも登場するスイスのベルニナ特急は、スイスのサンモリッツからイタリアのティラーノまでのベルニナ線を走る。標高2000メートルを越える車窓から見える、氷河の絶景で有名な観光列車だ。 写真の線路はまさにそのベルニナ線の線路。 …

ブレゲンツの塔と礼拝堂

ブレゲンツの門を入ると、その中は中世そのまま。かわいらしい家々の側にマルティンの塔が建っている。屋根のドームは四角を残しつつ、先をつまんだような不思議なエキゾチックな形だ。この塔のふもとにはマルティンの礼拝堂がある。写真で、黄色いお花が咲…

ブレゲンツの門

前に「ブレゲンツのネックレス」という題で投稿したことがあった。これの写真も同じブレゲンツのものだ。 ブレゲンツは、ドイツ南部にあるボーデン湖の東南の端に接している、オーストリア側の国境の街。ボーデン湖はドイツ、スイス、オーストリアの三国にま…

ウィーンで買った足の保湿クリーム

風邪だから部屋でじっとしている。でもそう何時間も眠れるわけでもない。じきに部屋の中の物色が始まる・・・。これはなんだったかな、と引き出しの中から見覚えのあるものがころりと出てくる。 そう、ウィーンにマスタークラスで2週間滞在したとき、購入し…

斎藤茂吉とレーナウの出会い

アララギ歌人として高校のときに習った歌人、斉藤茂吉。当時、買って読んだ岩波文庫版「斎藤茂吉歌集」が久しぶりに本棚の奥から出てきた。 パラパラとページをめくってみると、ワイマールとかボン、ミュンヘン、インスブルク、ミラノ、ローマなどなど、私も…

ベートーヴェン第九のメッセージ

8月31日、真夏のベートーヴェン第九演奏会が終わった。そして翌日の日常的な仕事が一つ終わってひと段落し2日後には、風邪をひいた。ここのところ2年くらいは風邪をひいていなかったように思う。ついに「**は風邪をひかない」の域に達したかと思っていたけ…

青鷺が来ました

近所の公園に青鷺(あおさぎ)が毎朝、来ています。 真っ白の鷺と違って、少しグレーがかっているのが特徴です。 目や顔は鶴のようにも見えますね。 池の魚を狙って目を凝らして忍び足で近寄っていくところです!

ドイツの近代建築とバウハウス

上野の芸大美術館で行われているバウハウス展に時間があったのでふらりと立ち寄った。思いがけず、ドイツがとても懐かしくなった。 バウハウス、要するに1919年に設立されたドイツの美術、建築に関する教育を行った学校とその流派のこと。 ワイマールに開校…

ハート型の葉~桂の木~

新緑の美しい季節になりました。毎週一回同じ所を散歩すると、木々にはみるみるうちに葉が増えて、見違えるようです。今日はハート型の葉をキャッチしました。これとまったく同じ葉で、葉脈まで見える状態で金色の絵の具で染めたようなブローチをプレゼント…

桜にヒヨドリ

桜の満開の木には、たくさんのヒヨドリが寄ってくる。花の蜜を吸っているのか、花を食べているのか、とにかくたくさんやってくる。名前のわりには大きな、地味な色の鳥だけれど、ちょうどカメラに収まってくれた。

日本の桜とシュレーバーガルテン

近くの自然豊かな公園にて、のどかに午後のひと時を過ごした。桜の木の下でピクニック。ここは日本。 ドイツのシュレーバーガルテンを思い出した。春、果樹の花が咲き出す復活祭のころから初夏にかけて、午後3時半にもなると妙に郊外に向かう道路が混雑する…

ヴェネチアからの便り

お花見のシーズン到来で、昨日は上野の桜を見に行った。 一緒だったのはヴェネチアからの女の子。2ヶ月前から東京に滞在、7月には故郷に帰るそうだ。まだ上野公園に来た事もないし、桜も観ていないというので、ご案内することにした。 彼女は私がシュトゥッ…

ロッシーニの誕生日2月29日

2月29日がやってきた。4年に1度の日。 イタリアの作曲家ロッシーニの誕生日でもある。 現在、入試シーズン。私が音楽大学を受験したとき、直前に風邪で熱を出した。当然、鼻も咳も出てきたから歌えない。毎日秒読みで、今日治るか、明日治るか、とはらはらし…