黄金の屋根からカール・レーヴェへ

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写真はハプスブルク家のマクシミリアン1世が作ったインスブルックの観光名所である「黄金の屋根」。昨年の夏に撮影したもの。

この秋、カール・レーヴェ・ガラコンサートに出演させていただくことになっている。私が選んだ曲は、カール・レーヴェ作曲の「鷹狩によるさぎ猟」という歌で、ドイツ語の物語詩(バラード)に作曲されたものだ。

この詩に出てくる夫妻は、この黄金の屋根を作ったマクシミリアン1世と、その妻でブルゴーニュ公国の皇女であったマリーだ。二人はベルギーのブルージュで、鷹を使ってさぎを獲る猟に、華やかなお供の行列を伴って馬で出かけるが、不運にも妻マリーは落馬してしまい、それが原因となって亡くなってしまう。そのときの模様を描いた歴史的絵巻的バラードにレーヴェは作曲した。

カール・レーヴェの作品から希望曲を選ぶことになって、レーヴェの全集を片っ端から見ていった。そこにこのマクシミリアン1世とその妻マリーが登場するバラードを見つけた。不思議なご縁を感じて、どんな曲だろうか、と音にしてみると、とても素敵な曲だった。我ながら演奏会を楽しみにして取り組んでいる。

後に彼は二人目の妻をミラノ公国からめとった。この人は踊りが好きだったそうだ。