戦火からの復活ドレスデン

旧東ドイツドレスデンには聖母教会というこの街のシンボル的な教会があります。戦争で爆撃を受けて破壊されたこの教会を、市民たちは世界に再建(修復)への協力をよびかけました。今年2005年にそれが完成したというニュースもテレビで放映されました。以前私が訪れたときはまだ工事中でした。

さて、このドレスデンの街は、ロベルト・シューマン夫妻が新婚以来暮らしたライプチヒの次に生活することを選んだ街でした。彼のドレスデン時代の日記には「大庭園(Grosser Garten)でワーグナー」なんて書いてあります。多分、散歩中に会ったのでしょう。シューマンワーグナーは時期を同じくしてドレスデンに住まっていたことがあり、何度かきちんと面会しています。この大庭園(Grosser Garten)とは、現在もその名前のまま残っているドレスデンの街を代表する庭園です。

今、自分の書いた論文を整理しながら、この庭園のインターネットサイトを見つけました。そのようなページに掲載された写真を見るにつけ、シューマンワーグナーの語らいもなされた時代から現在まで、こうして庭園が守られてきたことが嬉しく思われ、また、古きよき時代への想像も膨らみます。