ロマンシュ語の文化

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ここスイスのエンガディン地方は、スイスの四つの公用語のうち、今では非常に貴重なロマンシュ語が使われている地域です。村の家々の壁には絵が書かれ、さらにどの家にも側面の壁に「・・・の家」という意味の「chesa ...」と書いてあります。文字はアルファベットですが、確かにイタリア語に似ているようで、同じではなく、またフランス語でもドイツ語でも、ラテン語でもないような感じでした。そして壁には文字のほかに魚の絵やら動物の絵やら、不思議な絵が書かれていました。これも言語の地域に独特な、歴史的な様式なのだそうです。

おばさまのお昼寝中に、時間を持て余した、というか、少しの時間も無駄にしたくない一心で、一人でお散歩に出かけ、ひと気のない村で撮影しました。

滞在していたご家庭のお母さんに庭先で会ったので、「ちょっと散歩に行ってきます」と言ったら、「サンモリッツに?」と目を輝かせて言うのでした。というのも、その前の日、私が村をおばさまと歩いていたら、ダマスカスから来てサンモリッツのホテルのアーケードにある宝石店で働いている、というお兄さんから私が日本語混じりに話しかけられたのを、おばさまがすっかり喜んでしまって、前の晩のお茶の間で話題になったからでした。「いえいえ、ちょっとそこまで行って帰ってくるだけですよ!」

この日は、このお散歩で立ち寄ったスーパーで久しぶりにお買い物をして、私が夕食を作っておばさまに召し上がっていただきました。

そう、私がここに到着した日は、ウェルカムサービス?!さながらに、おばさまお手製のトマトスープとおいしいスイスのパンとチーズで、午後に早めの夕食となりました。お庭に出してある小さなテーブルにつき、2年半ぶりの再会で積もる話もどこから話したらよいか糸口もつかめないまま、ドイツからの列車の長旅のあと、ただただ美味しく頂きました。