太陽のあたたかさ

昨夜はきれいな星が出ていました。
今日はお天気もよく、外に出ると陽の光で背中がすぐにあたたまります。
太陽の力ってすごいですね。
地球が宇宙の星のひとつだということ、自分も大きな宇宙のなかのひとつの存在なのだということ、などなど、ふと思う瞬間もあるものです。

私はよく偶然に人に出会います。(出会いってそういうものかもしれませんが。)
昔、ロシア経由の北周りでヨーロッパへ行ったとき、初めてロシアの飛行機に少々心細く乗りましたが、隣になったのは、日本人のおじさまでした。

よくお話になる方で、やみあがりの旅立ちだった私は途中から会話を友人にまかせて寝入ってしまいましたが、降りる頃、そのおじさまが素性を明らかにしてくださったことには、長野の野辺山にある有名な国立天文台で当時の館長をしていらっしゃった天文学者の先生でした。

けげんな顔をしている私に、日本に帰ったら本屋さんで天文学のところにいってごらんなさい。僕の書いた本もありますよ、とのこと。ヨーロッパの旅を終えて帰国してから、紀伊国屋で実際に本を発見、著者紹介の写真も載っていて、間違いなくそのおじさまでした。天文学を学んでいた昔のクラスメイトにも尋ねるとよく知っていました。

偉大な方のお隣に座れて光栄でした。そのときとてもお話がはずんだのは、とある大学の学長に選出されたけれども、それを引き受けたら研究者として活動できなくなるから辞退して、これからロシアでの電波望遠鏡の設置計画の会議に行く、というときだったからで、飛行機に乗る寸前まで、学長辞退のニュースに集まった記者に追いかけられて逃げてきたところだ、と勢い勇んで飛行機に乗り込んでこられたときだったのでした。

人生にはいろんなシーンがあるのですね。
会議、学会で何度もロシアへお出かけになった経験のあるそのおじさま(先生!)のおかげで、飛行機の上からはシベリアのツンドラとか、蛇行した川についての解説もしっかりついて、楽しいことでした。ありがとうございました。

これが私の天文学に関する出会いと思い出です。