ウィーン・フィルからの手紙

昨年の3月だったか、航空便の白い封筒が日本の私の手元に届いた。差出人はウィーン・フィルハーモニー。受け取るのは初めてだ。何だろう、と開けてみれば、1月にウィーン・フィルのホームページから申し込んだチケットの請求書だ。毎年、申し込んでも、メールで「残念ながら当選しませんでした」、と返事が来るばかりだったが、今回は、抽選にあたって下記のチケットが買えます、ということで申し込んであったジルヴェスター・コンサートの立ち見席3枚の請求書が来たわけだ。ジルヴェスター・コンサートとは、文字通り31日のジルヴェスターの日に行われるウィーンフィルのコンサートだが、内容は、あの毎年テレビで世界放映されるニューイヤーコンサートと同じものだ、つまり、ウィーンでは、ニューイヤーコンサートと同内容の演奏会が12月30日、31日、1月1日と3回一般公開で行われているのだ。
 
お金を支払う必要があるとはいえ、抽選に当たった、というのは気分の良いものだ。そこから、私のウィーン行きについての思案が始まった。
 
決断したのは確か6月。まず、私にも買えるような(安全で!)安価な航空券があるのかどうか調べて、航空券を予約!日程は航空券の値段と宿泊費用とを鑑みながら、最低限のコンパクトなものに設定。そんなことをしながら、せっかく自分が音楽の都に行くのなら、何か音楽で有意義な働きが出来ないか、つまり何か演奏をして、それをチャリティーにするなどということが出来ないか、模索が始まった。航空券、宿泊費など旅費をかけて、立ち見で演奏会を見て帰ってくるだけでは、旅費をかける意義が充分ではないように思われたからだ。
 
結果、会場、共演者、協力者すべてに恵まれて、そんな願いも実現した。
何とありがたいことだろう。人様とのご縁、その土地とのご縁などなど、種々、感慨深く、感謝しつつ、愉しい旅になった。
 
写真はウィーンフィルハーモニーのチケット事務所入口。ここで、31日の昼間、チケットを受け取った。お隣はイタリアの車メーカー、フェラーリ
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