家庭菜園

イメージ 1

これはドイツでシュレーバーガルテンと呼ばれる家庭菜園のようなものです。ドイツ各地に見られます。住まいとは離れた場所にこのような菜園地区があり、それぞれ小さな区画に区切られた中で野菜や果物を栽培したり、小屋を立て、ビールを飲んだり、バーベキューをしたりもできるのです。

これを撮影したのは、ライプツィヒから南下してニュルンベルク経由でシュトゥットガルトへ向かう列車の車窓からでした。ニュルンベルクあたりから、急に陽射しも明るくなったようで、南に来た、という印象が鮮明に感じられました。

さて、シュレーバーガルテンとは、もともとは、シュレーバーというお医者さんが、自分の病院の入院患者の保養のために、病院に大きな菜園のある庭を造って、入所者たちが草木を育てながら余暇を楽しみ、健康を回復する助けとなるよう計らったものだったそうです。この知識を私は留学前に、NHKラジオのドイツ語講座を聞いていて身につけました。ドイツでこれをドイツ人に説明したら、よくそんなことまで知っているね、と大層、関心されました。

私が2年半留学のため居住したシュトゥットガルトでも、春になるとなぜか夕方3時半くらいから郊外へ向かう道路が混み出します。わけを聞いて見ると、朗らかな春の夕べを謳歌するべく、仕事を早いところ切り上げて帰宅し、遊びに出かけるのだそうでした。公共の公園ももちろんですが、このような個人の菜園も、そのような個々の余暇を満喫する場となります。のどかです。

そんなドイツ人相手の商売は、何せ仕事がはかどらず大変だ、と某メーカーにつとめる日本の知人は語っていましたが、この世の中にまだそういう人々が存在することは、私には、むしろ救いのようにも思われます。皆様いかがですか?